【AIはアトムではなくサイボーグ009】

30年後の未来を想像したときに、サイボーグ009にならなれそうだと思った。

人工知能つまりはAIの発展によって今後の生活は大きく変わると言われている。30年前には想像出来なかったことが今は当たり前になっているのだから、AIによっていつ生活が劇的に変化してもおかしくない時代に突入している。

ドラえもんやアトムのような人工知能を持ったロボットが誕生し身近な存在になるのもそう遠い話ではない。

ただ一方で、人工知能ロボットやシステムに恐怖心を描く人も多い。

AIの発展によって人間がするべき仕事はすくなるだろうし、極端な話で言えば、AIロボットの暴走によって人類が滅亡するのではないかと考える人もいる。

海外映画の見過ぎと思われる事も、急激な発展を目の当たりにしている事実から、そう捉える人の気持ちも理解出来る。

ただ30年後の未来、AIが目指すべきところは、決してAIロボットを作ることではない。

【アトムではなくサイボーグ009

鉄腕アトム手塚治虫氏の作品である、人工知能を持ったロボットが活躍するヒーローアニメである。人間とは完全に別の個体であり、自ら考え行動するのだ。人では出来ないようなことを解決し、活躍するヒーローだ。

結局は人間が作り出したロボットと戦い、ロボットの暴走は人の邪悪な気持ちから生まれると伝えられている。

それとは違い、サイボーグ009は人間自身にAIシステムを身につけることで、人間自身の能力を向上させるというものだ。

ロボットの中身は人間と言うのが、2作品の違いである。

そして、今日発展が進む人工知能とはまさに後者である。

自動運転なんていうのはまさしくこれであり、後数年もすれば実現が可能である。

私は建築設計を専門にしているので、サイボーグ009が実現する30年後について、建築観点から夢を語って見ようと思う。

近い将来、ドローンを背中につけることで人が自由に空を飛ぶ時代が来る。タケコプターに近い。

車が空を飛ぶのには、様々な交通ルールを期待する必要があり現実には難しかったが、人間単体であれば、可能なのではないかと思う。

3階から4階の会議室に行きたい時には、ただジャンプをすれば良い。

そうなれば、建築基準法に規定されている階段寸法や手摺など意味をなさなくなるし、建物の中央に吹き抜けさえ設ければ、避難は可能になるのかもしれない。

エレベーターやエスカレーターも必要なくなるかもしれない。

もっと自由にもっと楽に楽しく移動することが可能になれば、コミュニケーションを取る時間を増やしたり、ゆっくりと食事を摂ったり、1回の一服で2本たばこが吸えるかもしれない。小さな幸せは、30年後必ず当たり前になると信じたい。

30年後、AIの発展は、物単体の進化ではなく、人の能力を向上させる力として確立されるであろう。

それは夢ではなく現実になる。