学生時代に建築コンペで200万稼いだ方法_00【コンペはやる意味があるか

コンペはやる意味があるか。

そう考える学生さんも多いかもしれません。大学の課題で忙しいし、就活に有利といってもそんなに大層な差になるのかわからない。

確かに、ゼネコンの設計部や組織設計事務所に入る上で、そこまでコンペの受賞歴が重要かと言われるとそうでもない気もします。むしろ卒業設計の方が遥かに重要です。

もちろん学部で就職する人は卒業設計を入社試験時に見せることはないのですが、大学院卒が一部当たり前になっているゼネコンの設計部や組織設計事務所では、まず卒業設計を見ます。

それほど卒業設計は重要なのです。

コンペは参考程度でしょう。

それでも私はコンペをやる意味はあると思っています。可能な限りコンペは出した方がいいとも思っています。

このマガジンでは、私が学生時代にコンペをやっていく上で特に大事にして来たことや実際にコンペを取った時の手応え等をお伝え出来ればと思います。

また私の周囲にいた、いわゆるコンペキラーたちが何を考えていたのか、何を重要視していたのか、コンペで重要なことについてもヒアリングして、可能な限り書いていこうと思っています。

人にはそれぞれ特徴があるので、これを読んで皆さんに合うやり方が見つけられるようになればと思います。

具体的な内容の話は次回からとして、今回は前段としてコンペは学生時代に必要かという内容について書いてみようと思います。

なぜコンペを出すのか。

それは、、コンペこそ建築設計の原点であり、出題者の意図を汲み取る練習としてコンペでしか培えないものがあるからに他なりません。

大学の授業で与えられる設計課題や卒業設計とも違います。他者を説得できるアイデア力はコンペをやることでしか得ることが出来ないからです。

コンペというものは、簡単に言えば、【あるテーマに対するアイデア募集】です。

テーマは出題者側が決めますが、現在の社会情勢の中で重要に考えられているものから選ばれるのが一般的でもあります。

だからこそコンペでは建築計画(プランや納まり)よりも、出題者の求められていることを理解し類を見ない解決策を提案する力が必要になります。

コンペは勝たないと意味がない。

私の友人にもこう言っている人がいました。いくら案を出したからといって、評価されなければ意味がない。だからこそ自分がイケると思える案が浮かばない場合には、コンペは出さないというのです。

まぁ、ある意味間違ってるとは思いません。

建築業界では、匿名で指名されない限り、設計者はコンペで決められます。

施主が出すお題に対して、もっとも優れた案として認定されたもののみが設計することを許されるからです。

だから、選ばれなければ意味がないと言うのも一理あると思います。

でも、私は一概にそうとは思いません。

あくまでこれは学生コンペであって、実現されるものを前提としていないからです。

コンペ出題者のテーマを完璧に理解し、それに見合うアイデアを模索し、建築化する。

この作業はとても大変で労力が必要です。コンペを提出すると言うのは凄いことになんです。

だからこそ本気になればなるほど、色々なリサーチが必要だし、求められていることを察知し提案する能力は自然と身につくのです。

別に負けたって、そのテーマに対する知識と言うのは身につきます。だから知識を蓄える手取り早い手段としてコンペに取り組むことに意義があるのです。

もちろん勝てるに越したことはありません。

実際に私も数々のコンペに挑戦しましたが、負けることがほとんどでした。

中には、最優秀賞や優秀賞を頂けたものもありましたが、一部です。

挑戦しない限り仕事は貰えません。

だからこそ勝つために知恵を絞るのです。

コンペは勝つ負けるよりも、やることにこそ意味がある。

それが私の持論です。